クロウ 3話
次の日、メイは何時も通り学校に行きました。
いつもの様にロイ達にいじめら
れ、帰り道をとぼとぼと帰ってる最中に、
(あ、今日からクロウさんの所に行くんだった。)
そう思うといじめられた事が少しどうでもよく感じられてきました。
家に着き部屋へ入り、昨日決めていた洋服に着替えました。
そして教科書を持って早速家を出て隣の門の所にあるインターホンをドキドキしながら押すと
「メイちゃんだね、今開けるからちょっと待っててね...」
とインターホン越しにクロウの声が聞こえてきました。
その声は優しく、メイの心迄優しくしてくれる声でした。
ドアが空き昨日と同じ優しい笑顔のクロウがそこに居ました。
「クロウさん、今晩は。」
「メイちゃん今晩は...どうぞ入って...」
クロウは車に乗せた時と同じようにメイの背中を優しく押し中へと誘い入れました。
クロウの家の中は整理され殺風景だけど温かみがある家でした。
「メイちゃん何か飲む?」
クロウの優しい言葉に落ち着いてきたメイは
「あ、じゃオレンジジュース下さい。」
そう答えました。
クロウは
「じゃあもってくるからソファーに座ってて?」
そう言うと台所の冷蔵庫からオレンジジュースを取り出し、グラスに注いでソファーの方へやって来ました。
メイは落ち着いたと同時に今日も学校でいじめられてた事を思い出していました。
「メイちゃん?」
メイはクロウの言葉にはっと我に帰り
「あ、はい」
「学校で何かあった?」
クロウに聞かれ
(誰にも言わないって誓ったんだからクロウさんにも黙ってなきゃ)
そう思い直し笑顔で
「いいえ、何でもありませんよ?」
そう答えました。
「何かあったら何時でも何でも言ってね、僕で良ければ相談にのるから...ねっ!」
メイは今までそんな事誰にも言われたことが無かったので少し涙が出そうになったのをぐっと堪えました。
「クロウさんって優しいんですね...」
「え?僕は至って普通だとおもうけど、そう言われるとなんだか嬉しいなぁ〜」
そういって照れ笑いをしました。
「さて勉強を始めようかな?
メイちゃんは何か苦手な科目はある?」
「ありすぎです。」
その答えに初めて2人一緒に笑いました。
「じゃぁ〜数学から始めようかな」
「はい、お願いします」
数学は大嫌いなメイだけどクロウの教え方が良くだんだん解るようになっていきました。
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